EUで失効となった農薬類が日本では使用が継続

2012年、WHOが発表した「内分泌攪乱化学物質の科学の現状」に記載された環境ホルモンの候補物質の中には農薬類も多数含まれていて、すでに農薬として失効となった殺菌剤、除草剤、殺虫剤が多数あります。現在EUでは、環境ホルモン作用懸念物質を候補にあげて使用禁止にするか否かを検討して審議しています。その中には、殺菌剤、除草剤、殺虫剤などの農薬が多く挙げられており、日本では使用中のものが多く含まれています。表には、環境ホルモン作用のためにEUで失効もしくは懸念物質となっている多種類の農薬類から一部を抜粋して載せました。有機塩素系農薬DDTも環境ホルモン作用が確認されています。また輸入果菜に使用されるポストハーベスト農薬は、国内で農薬登録されなくとも、食品添加物として扱われますが、発癌性や環境ホルモン作用が懸念されているものもあり、高い濃度で使用されているので要注意です。

 

2012年WHO内分泌攪乱化学物質の科学の現状
WHO. State of the science of endocrine disrupting chemicals - 2012.
フルテキスト289ページ、サマリー38ページ
https://www.who.int/ceh/publications/endocrine/en/ 
サマリーの日本語版は国立医薬品食品研究所のサイトからフリー
http://www.nihs.go.jp/edc/files/EDCs_Summary_for_DMs_Jpn.pdf
EU内分泌攪乱物質の規制に関するサイト
https://ec.europa.eu/health/endocrine_disruptors/policy_en