除草剤グルホシネートは危険な農薬

除草剤グルホシネート

 

グルホシネートは、グリホサートよりも毒性が高く、2018年EUでは既に登録が抹消されました。
EC https://ec.europa.eu/food/sites/food/files/plant/docs/sc_phyto_20180719_ppl_sum.pdf
欧州食品安全機関EFSAは、2012年、グルホシネートの評価書を出し、哺乳類への毒性をを記載しています。
EFSA https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/2609

 

フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は2017年、、グルホシネートに生殖毒性の疑いがあり、子どもを含み人間に健康影響があるとして、2017年に使用を取り消しています。

 

日本ではいまだに使用されていますが、自殺目的の服毒で重い症状が出たり、死亡例も出ています。
また動物実験では、以下のような毒性が確認されていて、安全とはとてもいえません。

 

帝京大の藤井らの論文(文献:環境科学会誌、1996年、9巻1号、88−90)
では、成獣ラットにグルホシネートを投与(10mg/kg)すると、極めて攻撃的になって噛み合い、実験者が触れないほど興奮状態になり、時には噛み合いの末に死亡例も出たと記載されています。母体経由で曝露(5mg/kg)した子ラットでも、攻撃性・興奮性を示し、普段は大人しい子ラットが互いに噛み合ったと報告されています。

 

また、低用量のグルホシネート(1mg/kg)を母体経由で曝露した子マウスが、自閉症の症状類似の行動異常を起こした論文も出ています。(文献:Front Behav Neurosci. 2014 Nov 20;8:390)
これら以外にも発達神経毒性を示す論文は多数出ています。

 

グルホシネートは、興奮性神経伝達物質グルタミン酸の類似物質(化学構造はこちら)で、そのためヒトや哺乳類に強い興奮作用があるのです。農薬評価書を見ますと、グリホサート、グルホシネートの一日摂取許容量は、それぞれ1mg/kg/日、0.0091mg/kg/日ですから、この値からしてもグルホシネートの毒性が高いことがわかります。グルホシネートの農薬評価書では、ラットの繁殖試験で、生まれた子ラットの腎臓や脳に影響が出たと記載されています。