2021年5月21日デトックス・プロジェクト・ジャパン設立2周年グリホサート、ネオニコチノイドなど 農薬の人への毒性講演資料
2021年5月21日 デトックスプロジェクトジャパン設立2周年講演の資料を公開します。
グリホサート、ネオニコチノイドなど農薬の人への毒性 農薬曝露が子どもの成長に及ぼす影
講演会の動画はこちらで見られます。
2年前から、また新たにグリホサートやネオニコの毒性に関する論文が出ており、それについて紹介しています。
なお、資料はブログなどで無断で他用しないでください。使用したい場合には、当サイトの管理者までご連絡ください。
eni-admin*env-neuroscience.sakura.ne.jp (*を@に置き換えてください)
新たに分かってきたグリホサート・ラウンドアップの毒性 2019年5月21日講演会資料
2019年5月21日 デトックスプロジェクトジャパンの講演会の資料を公開します。
講演会の動画はこちらで見られます。
なお、今回はグリホサート、ラウンドアップの毒性についてのみ話しました。
遺伝子組換え作物も問題ですが、時間の関係上、今回は割愛しています。
なお、資料はブログなどで無断で他用しないでください。使用したい場合には、当サイトの管理者までご連絡ください。
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なお、世界でグリホサートを禁止、規制している状況を、デトックスプロジェクトジャパンの印鑰智哉さんがまとめてくれました。
以下のサイトをご覧ください。たくさんの国、地域で禁止、規制が進んでいます。
https://www.facebook.com/InyakuTomoya/posts/3272881229405351
2019年、夏になって、100円ショップダイソーでは、グリホサート含有除草剤の販売を取りやめるという英断をしました。
次にグルホシネート含有除草剤をの販売を始めましたが、これも人間への毒性が明らかな除草剤なので、中止を要請したところ、販売を中止してくれました。
またコバエトリにネオニコチノイド系ジノテフラン入りの製品を販売しましたが、。ダイソーではこのコバエトリも販売を中止してくれました。
しかし残念なことに、2021年ダイソーは再度グルホシネートの除草剤の販売を再開しました。注視を要請しましたが、要請には応じてくれず、再開の理由も明らかになっていません。
神経伝達物質によく似たグリホサート、グルホシネート
グリホサート、グルホシネートは除草剤ですが、図のように神経伝達物質グリシンとグルタミン酸によく似た構造を持っています。グリシンは私たち人間の脳神経系で重要な抑制性神経伝達物質で、グルタミン酸は重要な興奮性神経伝達物質です。
このため、グリホサートやグルホシネートは、ニセ・グリシン、ニセ・グルタミン酸として脳神経系を攪乱、阻害することが考えられ、動物実験などでは報告が増えてきています。
グルホシネートは、人間の脳で主要な興奮性神経伝達物質、グルタミン酸とよく似た化学構造を持っています。帝京大学・藤井儔子らは,グルホシネートを投与したラットが激しく咬み合うなど攻撃性を増すだけでなく,母胎経由で曝露した仔ラットは,普通はおとなしい雌の仔ラットまでお互いにひどく咬み合うなど易興奮・攻撃性を生じることを1999年に報告しました。最近の論文ではグルホシネートが齧歯類のグルタミン酸受容体の一種に作用することが明らかとなり、発達神経毒性も報告されています。このように、除草剤は植物の代謝だけを阻害すると宣伝されてきましたが、人間や動物への影響がすでに報告されているものも多くあります。
2018年12月
グリホサートの発がん性
グリホサートは日本では家庭園芸用にも売られ、多用されている除草剤です。草だけに効くという謳い文句で多量に使用されていますが、2015年に国際がん研究機関(IARC)が、発がん性の可能性ありとしてレベル2Aにランク付けを発表しました。
しかし、欧州食品安全機関EFSAが同年、グリホサートに発がん性がないと発表してして混乱が生じました。この時の発表には、モンサント社の元社員が関与している疑惑が濃く疑われています。そのためか、EFSAは2021年までに、グリホサートの再評価を行うと2019年に発表しました。
さらにWHOと国連食糧農業機関(FAO)が合同で、規制内でのグリホサート使用では発がん性はないと発表したので混乱に陥り、現在も議論が続けられています。ただし、この発表は、規制内でと但し書きが付いており、リスク評価(有害性X曝露量)の立場を取っています。IARCはハザード評価(有害性)を評価している違いがあることに注目してください。
グリホサートが一定条件下で、発がん性を示すことはWHOも認めている事実で、発がん性以外にも発達神経毒性や生殖毒性も複数報告されており、多量使用による慢性影響が懸念されています。2018年米国では、ラウンドアップ(グリホサート成分の除草剤)曝露によりがんを発症したという訴訟が起こり、末期がんの被告が勝訴して約300億円の支払いが命じられました。同様の訴訟が数千件起こっているそうです。
グリホサートの発がん性について、詳しい情報は岩波科学(2019年10月、11月号)に拙稿を載せました。詳細を知りたい方は以下よりダウンロードしてください。
岩波書店 科学 2019年 グリホサート/「ラウンドアップ」のヒトへの発がん性と多様な毒性
2019年10月号、11月号にグリホサート/「ラウンドアップ」のヒトへの発がん性と多様な毒性の論文を書きました。
ダウンロードは下記サイトより
岩波科学2019年10月号グリホサートの多様な毒性上編
文中誤りがあり、訂正を赤で入れました。
グリホサートは、グリシンとリン酸によく似ていますが、合成経路は不明です。
またグリホサートの代謝物AMPAは、アミノメチルホスホン酸で、アミノメチルスルホン酸は間違いです。大変失礼しました。
下編も同ページにアップしましたので、興味のある方、ダウンロードしてください。
岩波科学2019年11月号グリホサートの多様な毒性下編
正規に岩波書店から購入したもので、拡散可能です。興味のある方に拡散してください。